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古い演出・新しい演出

超個人的に感じる演出の古い新しいです(というかただのメモです)
演出の評価軸はまた別にあって古い演出だからと言って下手とは言いません
ただ割りと若い人が古い演出をやっていると若いのにこの先大丈夫かとは思います
偏見です


TU・TB⇔ポン寄り・ポン引き
これはそのまんまです
古い人はTUTB、若い人はポン寄り・ポン引き、一番明確に出るんではないでしょうか?
カット割らないか割るかの差だけです
ポン寄り・ポン引きは前後で被写体のサイズが明確に変わるのでTUTBより緩急ありますが
視聴者がもうカット割りに慣れ過ぎてるので差があまり出なくなったのでしょう

ディゾルブ⇔そのまま
これも同様にカット間でクッションを付ける必要が無くなったといった感じでしょうか
正直繋がらねえと思うカットでも入れると繋がるんで使えば楽になると思うんですが
俺カット割りうまいんでいらないっすってことでしょうか
ただしワイプだけは今でも普通に使われます(実写ではものすごい昔に絶滅)
これはおそらく岩崎良明(もしくは山本天志)の功績でしょう

目のクローズアップショット⇔芝居
これは現状だとほぼ女演出家の人しかやりません
目のアップは客観的なカメラで最も視聴者を登場人物に寄らせるショットです
逆に言うとそこまで寄らないと人物の意図が読み取れない時、要するに機微を表現したい時によく使われました
わざわざ目だけにしたのは他のアップは生きているからです
例えば目のアップと対義的な意味を持つ目を隠して口だけのショットなんかはまだに生きてます
今は普通に芝居させますね
作画に対する余裕が出てきたのか、そういう考え方の人が多くなってきたからなのか
まあ時々顔芸やらオーバーだって言われたりしますが

ダッチアングル⇔水平
これも割りと最近では見なくなりました
カメラを傾けるのは実写映画ではほぼみられませんが写真ではよく見られる構図です
アニメを静止画と捉えるか動画として捉えるかの違いでしょう
これは後述するPAN・FIX抗争の中でも出てくる概念です

ピン送り⇔パンフォーカス
これは謎です
今まで上げてきた演出は実写でも大抵廃れているものですが
ピン送りだけは実写でもバリバリ現役で何故使われなくなってしまったのかわかりません
これあとで出てくるFIXとの関係が深くFIXで行える自然な視線誘導の有効な手段としてあるのですが
FIX派でも碌に使われません

PAN⇔FIX
最近の傾向としてPANは古い演出でFIXが最先端なんだという感じがします
まあ考えればわかる話ですが普通の演出家は併用します当たり前ですが(FIXは糞むずい)
ただ現状として取りあえずFIXしとけば良い演出だという傾向が素人間ではあります(プロはどうだか知りませんが)
まずPANを見ていきましょう
実写では演者>カメラが基本です
被写体が動けばカメラはそれを追います、それがカメラの役割です
ほぼ8割がたのカメラワークはこれで、さらに言うと8割方の画面はこれです
PANはいわば動画の基本となる演出と言っていいでしょう
アニメでもつけPANやフォローPANと言われ同様な効果のカメラワークがあります
ただしアニメでただ単純にPAN言う場合はこれに当てはまりません
アニメで言うPANはただ単純にスライドさせて画面の中で被写体が移動するようなものを言います
これは実写に於いては人物に対して行われることはまずありません
じゃあどういうときに行われるかというと静止物を撮る時とかに使われます
ニュースや通販番組なんかでよく見られると思います
つまりのアニメでは人物であろうが全然動かないのでこちらで動かすという仕組みです
(視聴者は画面上の変化を追うので止まったままだと変化を求めて目を散らします)
これに異を唱えたのがいわゆる某京都出身のアニメ演出家で
人物を静止物に見立ててカメラを動かしてごまかすのは手抜きだといってFIXを導入しました
ではFIXの考え方を整理しましょう
FIXの場合はPANとは逆の理論です、つまりカメラ>演者となります
カメラのフレーム内で起こることがすべてになり演者は明確にカメラに縛られます
例え動いたとしてもそのフレーム内でカメラの意図した場所に意味のある動きしかできません
(自由に動いて良ければFIXを選択した意味がないからです、PANで被写体を追うかカットを割ってください)
そうした操作をしてフレーム全体で一つの意味のある構図にするのがFIXの基本的な考えです
非常に人工的な演出なので神経を尖らせなければ視聴者が違和感を感じるだけで意味がありません
※ただし例外として「場所」が被写体の定点カメラ等はこれに当てはまりません
さて先ほどのアニメは動かない問題でFIXを選択した場合はどうすれば良いでしょうか
まず考えられるのが動かすことですがただ単純に動かしただけでは意味がないのは上記のとおりです
次に考えられるのは目を散らされても大丈夫なように画面全体で一つの構図を作ることです
どちらにせよ高いレイアウト能力が要求されるのは必至です
先述したピン送りはこれらに比べると比較的簡単な手法ですが何故か死に演出と化しました
FIXが基調の実写作品は映画草創期の作品以外でははっきりいってまずないです
それでもFIXを選択し成功した作品は一種の芸術作品としての趣すらあります
実写でも一握りの中でアニメでこれを目指すのは至難の業でしょう


全体の傾向としてはどんどん難しい技法を選択していってるという事でしょうか
若手がそういったいわば本格派な演出を進んで選択している現状は中々いい傾向と言えるかもしれませんが
現実は死屍累々と言った感じです

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