個人的には血液型占いレベルでしか受け入れていない
ところがとあるCG会社のディレクターもこれを取り入れているらしい
その人によると正対している人物を横から撮るとその時点でその二人は格が違う
画面左(下手)にいる方が主人公で画面右(上手)にいる方が悪役だというのだ
またある目的地に向かう場合は左から右(→)に進行していくのが一般的であるそうだ
逆に強大な敵に立ち向かいに行くときは右から左(←)に進行していくという説明がなされた
なんか言ってること同じだろというか上手下手が逆になってる気がしないでもないが(この時点で最早どうでもいい)
個人的に全く取り入れてないのでどこが間違っててどこが正しいのかはさっぱりである
ここで以下のシチュエーションを考えてみる
平塚からある目的をもって横浜に電車で向かった
ところが手違いで本来の目的地は小田原であった
とんぼ返りで横浜から小田原に向かった
※3か所の位置関係は(西)小田原-平塚-横浜(東)
この設定で電車の映像を撮るとするとどうなるだろうか
個人的に優先すべき事項としては
■おおよその地図では左が西、右が東であること
■南側から撮れば順光であること
■進行方向が真逆になったこと
この三点だ
それに従うと映像としては
■横浜に向かう電車は画面右に向かって進行する
■小田原に向かう電車は画面左に向かって進行する
もっともオーソドックスではないだろうか
ところがカミシモ論を取り入れるとこうはならない
画面上の動きが横浜に行く時と小田原に行く時とで変わらなくなる
ここでの問題は横浜から平塚に帰るのではなくあくまで目的地が横浜から小田原に変わっただけという点である
ある地点から目的地に向かうという事柄自体は変わらないわけだ
カミシモ論は画面上のベクトルに対して意味付けを行うという事なので
電車の進行方向は画面に対して一定
(でなければならないの)だ
納得できましたか?
視聴者にとって進行方向が真逆になったという情報は画面上では逆光になったという事だけだ(あと東海道線なので海が見えます)
逆手をとってそういった演出を取り入れても面白いかもしれないが文字通り普通とは逆だ
視聴者の混乱を招くという理由でイマジナリーラインをあれだけ厳格に扱う連中がこんなことでリバースショットを使っていいのか?アニメ、実写、3Dとあって一番カメラに関して制約がないのが3D分野であるはずなのだが
よく分からない論法で表現の幅を狭めるのはいかがなものか
(靴みがき)
PR